――バンッ!! 突然屋上の扉が開いた。 「ったく……おせーんだよ。」 呆れ顔で言う優。 「………愛っ!」 「健人……!」 扉を開けたのは、息を切らした健人だった。 健人はあたしの前で立ち止まって、あたしを見つめた。 そのブラウンの瞳は、暖かな輝きを持っていて。 涙がどんどん乾いてった。 ーガチャッ…… 扉が開く音がしたからそっちを見ると、優が口パクで、「がんばれよ」と言って 屋上を出てった。 優…………ありがと。 あたし、がんばるからね。