「いやぁ~、暑いねぇ。」

「本当! 天気もバッチリだわ♪」

「僕おかしくなりそう…。」

「朱音、さっそく救護テントに行って俺を看病して…。」

「はぁ!? 何言ってんの!? ろくに仕事もしてねー癖に!!」

「朝からうるせぇ…。」


今日は体育祭当日。
皆盛り上がってます♪


「さてと…竣。」

「ん?」

「得点板の所行きましょ!!」

「おぅ。」


得点板はどこからでも見えるように校庭に面してる校舎のベランダに設置されてる。


「最高の特等席じゃん。」

「本当!! …私には地獄だけれど…。」


私、高所恐怖症です。


「開会式サボり~。」

「眠い…。」

「俺も。ケータイのアラームセットして寝るわ。」

「え?!」


寝ちゃうの!?


「竣~、詩乃~って…何寝てんの、竣!!!」

「朱音? あら、お仕事は?」

「雅樹にやらしてる。アイツマジで仕事しないし。
なのに私に看病させようとするから見捨ててきてやった。」

「あはは…。」

「お前には思いやりがねぇのかよ…。」

「無いね! 相手によるけどアイツに対しては無い!」


感情表現の下手くそな朱音なりの感情表現。
朱音は基本、他の人にはそんなことしなもの。


「じゃなくて寝るな、竣!! 借り物競走集合かかってんだよ!!」

「マジ? サボるし。」

「ふざけんな!! このバカ!! さっさと行け!!!」