-屋上-

-ガチャッ

屋上のドアが開く。


「あ、いたいた。」

「なんだ、小林か…。」

「何? 失礼じゃん、竣。」


竣は校庭を眺めていた。


「何見てんの?」

「テニス。」


校庭の向こうには、テニスコートがあった。


「テニス好きなんだ?」

「中学3年間やってたからな。」

「へぇ~。サッカー少年かと思った。」

「サッカーは小学生時代ー。」

「あ、やっぱやってたんだ! 私も中学3年間テニス~♪」

「マジ? 以外。」

「でもここの学校強いからさ~…やる気無くした。」


なんとなく、黙りこんだ2人。


「竣てさ、好きな子とかいないの?」


朱音がきり出した。


「あ~…よく分かんね。」

「あー、そう言うの時々あるよね。」

「好きなんかよく分かんねぇし…あんま意識すっとおかしくなりそ。」

「って事は好きなんじゃん?」


そう言う朱音は楽しそうだった。


「さぁ…。でも無理にとかダメだわ。」

「あんね、恋って自然にするもんなんだよ?
んな無理やりするもんじゃねーの!!」

「って…小林?」

「んぁ?」

「それ本性…?」