-翌日-


「詩乃♪」

「朱音! ちょうどよかった…。
これから実行委員会の会議があるらしいんだけど…。」

「分かった!
竣呼んで来るね♪」

「えっ…と…でも私…竣に用事があって…その…。」


うぅ…っ。どうしたらいいの!?
朱音に呼びに行かせたくない…。

朱音は一瞬真顔になった後、また笑顔になって言った。


「用事って何? なんならついでに言っとくよ?」

「あぁ~…やっぱり部屋に戻ってから言うわ。」


ダメじゃない…私…。


「そう? じゃぁ雅樹お願いね~♪」


ルンルンで廊下を走り去って行った朱音。


「はぁ…。」


もう…最悪…。なんで私ってこうなのかしら…。


「詩ー乃!」

「まっ雅樹…!」


後ろからひょっこり現れた雅樹。


「って…何泣いてんの!? 詩乃…。」

「なんでもない…!」


泣いて無い…。泣いてなんか…。


「っ…雅樹…。」

「ん?」


なんだか優しい雅樹。


「私…どうしたらいいの…?」

「…好きなんだろ?」

「……。」

「竣のこと…。」


やっぱり…バレバレよね…。


「1つだけあるよ。」