「えっと、参加種目は皆決まったね! 忘れちゃダメだかんね!!」


朱音の声が響く。


「めんど…。」


私は二人三脚になった。

竣は借り物競走と順番がラストの種目、学級対抗リレーになった。


「いいじゃん、学級対抗くらい!」


朱音が言う。


「くらいじゃねぇよ。」


竣はしかもアンカー。


「足が速いアンタが悪い~♪」

「んだと!? じゃあお前代わりに走れよ。ん?」

「無理無理、私だって出るんだから。」


朱音と竣は仲良し。

私はちょっとモヤモヤ。


「あ、詩乃!」

「何? 朱音。」

「これ、作んの手伝って。」

「ええ。」


それはクラスの誰がどの種目に出るかを書く紙だった。

確か明日提出。


「アンタもね、雅樹!」

「俺も~!? 竣は!?」

「竣なんて当てにならないし~。」


朱音はやっぱり男っぽい。


「今年も借り物競走、楽しみ~♪」


高校からは借り物競走のレベルが違う。

内容が…。


「だなっ☆ 竣は何引くかな~♪」