「はー、食った。」

「久しぶりに満腹だわ…。」


ご飯の後のお楽しみ…それは…


「あ、ちょっと待ってて!」

「ん?」


私は冷蔵庫をゴソゴソとし、ある物を取りだした。



それを、机に持って行き、そっと置いた。



「Happy Valentineッ!!」


それは、昨日結衣と苦労して作ったケーキ。


「…うまそ。でも…なんかビミョー…。」

「びっ…微妙!? どうして!?」

「どうしても何も…この形…。」

「え!? あっ…フフ?」


ケーキの形。

それは、ホールだった。



そう、だった。





「結衣が試食を…。」

「成程…。」


約1/8が消えたチョコケーキ。


結衣に試食~♪ と言って取られました…。


「…うまいじゃん。形ビミョーだけど。」

「そう!? よかったわ! 形微妙だけれど!」



形…結衣ぃ!!!


来年は絶対に結衣とは作らないわ!