「おはよう…。」

「はよ。」


翌朝、起きるともうすでに竣は起きていて、朝食まで作ってくれていた。


「え、竣が作ったの?」

「あぁ。」

「ゴメンナサイ、朝ごはん作ってもらっちゃって…。」

「いいって。昨日は悪い夢を見てたみたいだしなぁ。」


悪い夢…。
お母様…。


「ほれ、暗い顔してねぇで食え食え!!」

「…うん。いただきます。」


思い出したくない…お母様、お父様…。


「詩乃って朝弱ぇの?」

「えぇ…。昔からなぜか…。」

「ふーん。」

「ゴメンナサイ…。」

「意味分かんねぇ! 何謝ってんだよ!」


と笑われた。
つられて私も笑う。

本当は、彼はいい人なのかもしれない…。


「8:00…! 今日火曜日…学校だわ!」

「マジ? じゃぁ1時限はサボリだな。」

「だめよ、サボリなんて! 急ぎましょ!」

「めんどくせ…。」