「安心して寝ろよ。な?」


と笑いながらまた私の頭をなでる竣。


「ええ…。」

「本当に雷怖ぇんだな。」


私の頭の上でクスクスと笑った。


「昔いろいろあったのよ…。」

「ふーん。」


いろいろ…ね…。

こうしてるとお母様を思い出すわ…。


「昔お母様もこうして抱き締めてくれたわ…。」

「おい、俺は男だぞ?」

「分かてるわよ。」


だって…お母様はもう…。


「おやすみなさい…。」


自然と涙がこぼれ出てくる。


「おやすみ。」


お母様…――。