-休み時間…


「初めまして! 私、柚木 萌亜! 萌亜って呼んで!」

「初めまして。 私、北条 詩乃。 詩乃でいいわ。」


萌亜に話しかけられた。

萌亜は、目がクリクリしてて、お人形さんみたい。


「詩乃って、彼氏いるの?」

「私? いるわよ?」

「えっ、どんな人???」

「えっと…その…。」

「うん?!」

「萌亜の後ろにいる人よ…。」

「え?」


萌亜は通路に立ってて、前には私の机、後ろには竣の机。

くるりと振り返る萌亜。


「………!!」


感動的な出会いをしたかのような声を出す萌亜。


「萌亜…? そんな感動的な出会いをしたかのような声、出さなくても…。」


…え? か…感動的な出会い?

まさかっ…。


「かっこいいーッ!!!」

「「え?」」


私と竣の声がハモった。


「詩乃、コイツ…。」

「転入生の萌亜チャン。 って、分かるわよね?」

「あぁ、まぁ。」

「あら?」


竣の机にいた男の子がこっちを向いて、口をあんぐり開けていた。


「おい、藍?」


こちらもまたまた転入生の柚木 藍。


「あら、転入生の藍クン。」

「かっ…!」


このパターン…もしかして……――。