「はぁ!? それマジ!?」


すんごい剣幕の雅樹。


「ゴメンナサイッ…私ッ…!!」

「いいからっ…それはいいから、早く朱音を探さねぇと!!」

「えっ…ええ! でもっ…私、朱音がどこにいるか分からないわっ!」

「あっ、ヤベッ…!」


私と雅樹がパニックになっていると、冷静な竣が一言。


「GPSって使えねぇの?」

「GPS…?」

「その手があったかッ!!!」


でも…


「朱音、ケータイ持ってたかしら…。」

「あっ…言われてみりゃ、アイツ、ケータイ持って遊びに行ったとは限んねーしな…。」

「持ってってると思うぞ。」

「「え?」」

「アイツのケータイ、防水だから。」

「そうなの?」

「あぁ。」

「とっ…とにかく、探すぞっ、竣、詩乃、手伝ってくれ!」

「おう。」

「ええ!」



朱音、無事でいて…!



「…こっちか…?」

「雅樹、警察に頼った方が早いと思うわ…?」


さすがはお坊ちゃまの雅樹。
GPS追跡用の機械だかなんだかを使って探そうとするものの、2人共パニックだし、竣はバカだしで、無理だった。


「もっもしもし!」


パニックになりながらも、なんとか警察に連絡で来た私たち。

朱音っ…すぐ…すぐ行くから…!!