*竣 side*

「誰…?」


マジで誰?


長身でイケメンな顔立ち。
それを引き立たせる、金に近い茶色の髪。

アクセも結構付いてて、だらだらした服装の男。

グレてまーすみたいな格好。


「お前こそだれだよ。あ゛?」


ヤクザ? ってツッコミたくなる。


-コンコンッ


「竣、言い忘れてた事が…。」


突然、俺の部屋に入って来た詩乃。


そして、俺とヤクザっぽい男が睨み合ってるのを見て、停止した。


「お…。」


最初に口を開いたのは詩乃。


「詩乃!」


次に口を開いたのはヤクザっぽい男。


さっきまでの睨み顔はどこへ? と言うくらいの笑顔になり、顔を輝かせた。


「は?」


思わず零れた俺の声なんか気にせず、男は相変わらず笑顔。


「お…お兄ちゃん!」


「…え?」


お…お兄ちゃん…って事は…詩乃の…、


「兄貴!?」