事件は、HRの時間に起こった…―――。


「と言うわけで、2週間後がテストなわけだが…皆キチンと勉強してあるな!?」

「「「「「…………………………。」」」」」

「お? なんで皆沈黙なんだ?」


陰山先生のビックリ発言により、皆大沈黙。


「なっなんだよ、先生ぇ!!」


雅樹が叫ぶ。


「どーした? 矢川。」

「どーしたじゃねぇよ!! 俺ら体育祭で優勝したじゃん!!
テスト無しだろ!?」

「…なんの話だ?」


ニッコリ笑顔で言う先生。

その笑顔に皆が凍りついた。


「えぇ~…!! 体育祭で優勝したクラスはテスト無しだろ!?」

「…そんなん知らんぞ。」

「「「「「…………………。」」」」」


なんですって?


「…おぉ! 分かった分かった! 思い出したぞ!!」


皆は安堵の吐息を漏らす。

これから先が地獄とも知らずに…。


「それはな、嘘だッ☆」

「「「「「…………………………。 え?」」」」」


う…そ?


「はは~っ☆ そうかそうか☆」


1人で納得している先生。