「別れよう」

ふられた。ありえない。

「はぁ?なんで?」

「なんでって、もう好きじゃないからだよ」

「なんで好きじゃないの?」

「なんでって…お前うぜぇなぁ」

そう、私はうざい女。こんな私を選んだのはあんたでしょ?

「とにかく、私は納得してないの。ちゃんと説明して」

私はまだあんたを愛してるの。なんて、負けず嫌いの私に言えるはずもない。

「めんどくせぇな…お前といるの飽きた。以上」

隆介はそう言いながら席を立った。

「ちょっと…」

私は言葉を続けられなかった。声を出せなかった。

「あぁ…」

涙が溢れた。私の何がいけないの?こんなにあんたを愛してるのに。いつでもあんたのことを考えて、あんたのためを思って尽くしてきたのに。

付き合ってまだ5ヵ月の初秋だった。