…止まれ!!
お願いだから!!
…止まって!!
「…うっ……っっ」
止まんない…
信が見てるのに…。
私は
くるっと
後ろを向いた。
「ゴメンなさい。…気にしないで…寝てください。」
…信…。
ゴメンね…。
………好きだよ…。
フワァ…。
……あっ。
信?
抱きしめてくれてる?
「…信?」
「ここまでしなくちゃ分かってくれない?」
……………。
「えっ?何が?」
信は
『はぁ…』
とため息をついた。
「仕方ねぇか…」
………えっ?
グイッ。
…………ちゅ。
一瞬の内に
私の唇は
信に取られた…。
「…これで…分かった?」
……………。
『キス』が答え。
こんな鈍い
私でも分かったよ。
「…泣くなよ。嬉しくねーのか?」
「うぅ…っ嬉し~…です。」
ギュって
ギューーって
いっぱい
抱きしめてくれた。
そんな
信が…大好きです。
この夏
オンボロなお城で
私は…
王子様と
両思いになにました。

