LAST-LIFE

『夢か―‥‥‥』

目が覚めると、耕助は京都のホテルにいた。

『もしかして・・・あれが堪蔵?』

「どうした?」

祖母が起きていた。

「いや。また夢。」
「斬られたか?」
「ううん。誰もいない学校に行ったら堪蔵に会った。」
「堪蔵に仮現世で・・・?」
「いやぁ、どうせ夢だし。」
「・・・近いな。」
「へ?」
「堪蔵の魂が仮現世にくるということはじゃ。時の果てが近いぞ。」
「ってかその仮現世と仮前世とか時の果てとか・・・いったいなんなの?」
「わしにもわからん。」
「えっ!?」
「長く生きるとな。色んな死に方する人間を見るんじゃ。今のお前のように前世の記憶が甦ってから死んだものがいた。不思議な死に方だったよ。」
「・・・。」
「・・・お前の死期は近い。」
「・・・。」
「帰り、飛行機じゃ。行くぞ。」

耕助は何も言わずに祖母について空港に向かった。