ザァァァ―――ッ…… ザザァ―――ッ… 風で、林の中の竹が揺れる。 静かな場所に、その音だけが響く。 『…やっぱあいつらと帰ればよかったかも』 …そんなことを思っていると、後ろから妙な風を感じた。 ひょぉ――っ… …嫌な風っ… 日も落ちてるし… …はよ帰ろっ… 早歩きをし始めた時… 次は背後から妙な音が…… ズシ―――ン… びくッ――――… その音で、思わず立ち止まった。 できれば、このまま走り去りたい。 でも…そこになにがいるのか気になってしまい、後ろを―――振り向いた。