『なにしてんのっ!?危ないで!おいで!!』 …あたしが呼んでも反応がない。 ずっと…空見てる。 あかん… 抱いて連れてこよ… そー思って道路に出たとき、曲がってきた車がこっちに走ってきた。 ブレーキかけてるけど… 間に合わんっ。 …今、逆戻りすれば、自分は助かる位置にいた。 でも、そんな選択、考えもしなかった。 ただ、椎奈の声が聞こえた。 『―――ッ凜っ!!!』