一音入魂!

当時、私は音楽に興味がなくて軽音なんてものは高校に入ってモテたいと願う残念な男子の集まりだと思っていた。
だから友人が軽音のライブを見に行こうと言った時、正直あまり乗り気ではなかったのだ。




しかしこんな私のミジンコ並のちんけな考えは体育館に一歩足を踏み入れた瞬間ぶっとんだ。
それはちょうどギターのソロシーンだった。
なでるようにギターの上をすべる手。
一つの楽器から奏でているとは思えない多彩な音。
私のようなド素人でもわかるぐらい彼は抜群にうまかった。
その人が私の憧れ。
いや、萌えの化身・宏夢さんなのだ。