「そのタオルを足に巻き付けて、輪ゴムで止めろよ」 言われるがまま、老女はゴミ袋の上で無器用にタオルを巻き付ける。 「そのままゆっくり歩けよ」 リカと二人、丹念に磨いたフローリングを、その足が滑るように歩く。 ゆっくりと。 「コッチだ」 廊下を出て直ぐ左、バスルームへ誘導した。