「ばあさん?」 「────うん」 「何、それ?」 婆さんは婆さん。 他に何て言えば良い? 「恭一?」 首を傾げるリカの声に、俺はリビングを出た。 クソッ! 何で! 何でなんだよッ!? 外に出ると掻いた汗が夜風で冷やされる。 「オイッ!」 ガムシャラに叫んだ声が、正面の吹き抜けに響いた。