血の果て




「赤いとこだってッ」


少し荒げた声に、動きが止まった。


「わ、わたし、ココに居るから───良いよ」

「ハァ!?」

「外れ無いし───良いよ。ココに居るよ」


願わくば、そうして欲しい。

だが実際、そんなわけにもいかず。


「いい加減にしろよなッ!」


パチンと歯切れの良い音とともに、ベルトは簡単に外れた。