「赤いとこだってッ」 少し荒げた声に、動きが止まった。 「わ、わたし、ココに居るから───良いよ」 「ハァ!?」 「外れ無いし───良いよ。ココに居るよ」 願わくば、そうして欲しい。 だが実際、そんなわけにもいかず。 「いい加減にしろよなッ!」 パチンと歯切れの良い音とともに、ベルトは簡単に外れた。