着いたのに。 溜め息が深まるばかりで降りる気になれない。 どうするんだよ。 まだ考えはまとまっていなかった。 「…‥間に間に任せるか」 吐いた言葉に、助手席の人間が顔を上げる。 「アンタの事だよ、───下りるぞ」 コンクリートに響く排気音を遮断し、ドアを開けた。