血の果て




ゆっくり顔を下げると、握った拳に冷たい雫がポタリ、落ちた。


「俺は人を殺しました。しかも、母を。
そんな俺が、こんな事を願うのは────許されない事なんでしょうか?」

「それは君…‥」

「俺は、もう一度あの人の子供に生まれて、そして…‥、

やり直したいんです。


 ────母と子を」