「いいか? 俺はこれから仕事に行くからな。 この部屋の物は何も触るなよ。部屋からも出るな。 昼メシは冷蔵庫の中にパンが有るから、それを食え。 ───解ったか?」 こくりと頷くその態度に、不安が無いわけじゃ無いが、仕事を休むわけにもいかず。 そのままマンションを出て、俺もいつもの風景の色に混ざった。