なんとなく、俺の中に淡い期待がふつふつと。 「───有り、かな?」 「有り、よ。きっと」 何度も『きっと』と呪文を掛けられると、人間てのはついその気になる物で。 俺の気分も、リカの機嫌も良くなったのはその淡い期待のお陰だろう──── きっと。 なのに。 まさか見事撃沈するとは─────。