もう止めてくれ。 もう止めるんだ。 心の中でもう一人の自分が叫ぶ。 しかし、口から突いて出るのは、その意思に反する言葉ばかりだった。 「逃げる? 逃げるだと!?」 「この事だって───アナタの母親の事じゃ無いのッ!! 他人の私を巻き込まないでよッッ!!!」