『お前絶対、亭主関白無理だな』 大学からの友人、高井田 弘志に笑い飛ばされた事をふと思い出した。 ───まぁな。 心の中で、幻に返事をする。 「何だかアッチも切羽詰まった感じだったから」 「だから? だから私との約束を破って伯父サン家行くんだ?」 「そう言う言い方するなよ」 唐質0の缶ビールを手に、向かいのソファーに片足立てて座る。 機嫌の良い時はこの隣に座るくせに。