痛いほど感じる視線から、顔をそらす。


「小学生並み」


「どーゆー意味・・・」


振り返った先の愛人は、静かな寝息を立てていた。


「ほんと、よく寝る」


そんなに寝るのが好きなの?


それとも、授業が簡単すぎて面白くないだけ?


窓から気持ちいい風が吹いて、愛人の髪を揺らす。


一瞬、愛人の表情が和らいだ。


ねぇ、愛人。


笑った顔の方が似合うよ。


怖い顔してたって、いいことないじゃん。


だから、笑ってよ。


なんか私。


愛人の笑った顔、好きみたいだからさ。