授業始まってからずっと寝てたからさ。


実は、寝てるふり?


問題を解き終わった愛人が、スタスタと席に戻ってくる。


ペンを拾い終わって席に着いた私と、目が合う。


なっなんか、睨まれてるんだけど。


「起こすな、バカ」


私に向かってそう言うと、愛人はまた眠りの体勢に入った。


ムカつく~


私、バカじゃないし。


「マー君のバカ」


誰にも聞こえない程度の声で言い返す。


「なんか言ったか?」


右隣から愛人の声。


おっ起きてた。


「別に~」