秘密な花嫁~旦那様は同い年~

人気がないところを、とにかく捜す。


彼は絶対、人が多くいるところにはいない。


普段あまり使わない、美術室・音楽室・書道室なんかも覗く。


でも、全部ハズレ。


「あっ、屋上」


最後に思いついたのは屋上だった。


ここで見つからなかったら、終わりにしよう。


そう思って、屋上に続く階段を上がる。


キーっと重いドアを開けた。


「あっ・・・」


見つけた。


地面に座って、フェンスにもたれかかってる彼を見つけた。


ここでも彼は、本を読んでる。


「ねぇ!」


思い切って、彼に声をかけた。