秘密な花嫁~旦那様は同い年~

「別に理由なんていいや」


彼が自分の隣に本を置いた。


パタンと音がしたのは、彼が本を閉じた音だった。


「あんた、俺とどうなりたい?」


「どうなりたいって?」


彼は真っすぐ私を見てくる。


「婚約して、たぶん将来的には結婚。親の引いた線に乗って、会社を継ぐ。俺は二男だから、この本社は兄さんが継ぐけど。きっと他の支店を継ぐ。あんたは、社長夫人」


「うん」


「ただそれだけ。好きとか、そんな感情は一切ない」


「・・・」


「それとも、努力する?」


「えっ?」


「お互い好きになるように」


彼はフッと鼻で笑った。


「私は・・・」