「じゃあ、迎えに行くから一緒に買い物行こう?」


「分かった」


のんびりと朝ごはんを食べて、愛人は大学に出掛けていく。


「じゃあ、行ってくるから。何かあったら電話して」


「うん」


お弁当を渡す。


病気が治ったとはいえ、やっぱり食事には気をつかう。


だからこっちに来てからずっと、私は愛人にお弁当を作ってる。


「いってらっしゃい、マー君」


「いってきます」


軽く私の唇に触れて、愛人は家を出て行った。


「よし、やろう!」


愛人が大学に行ったあとは、家のことをさっさと済ます。


朝ごはんの食器を洗ってる間に、洗濯機を回す。


ちょっとだけ掃除機もかけてると、洗濯を終えた音が聞こえた。