愛人の真剣な目に、私はただ小さくうなずくしかなかった。


「でも、美結と離れたくない。だから、美結が大学卒業するまで待ってる。一緒に、アメリカについてきて」


その言葉に、自然と涙があふれた。


「美結、イヤ?」


心配そうな愛人に、プルプルと首を横に振る。


「違うの。また、離れ離れになるかと思って」


「もう、美結を離さない。ついてきてくれる?」


「うん」


目を閉じると、瞼に愛人の唇が落とされる。


「くすぐったいよ、マー君」


逃げるように、布団をバッと被る。


「コラ、美結。逃げるな」


愛人が素早く私を抱きしめた。


もう、ずっとずっと一緒だよ愛人。