秘密な花嫁~旦那様は同い年~

「おかえりなさい、一柳さん」


「はい。ただいま戻りました」


アメリカで会ったときの暗さは、もう一柳さんの顔にはない。


あるのは、笑顔だけ。


「マー君、どこ行くの?」


「俺の家。みんな待ってるから」


みんな・・・愛人の家族。


もう、ちゃんと家族って思ってるんだね。


「いつも以上にくっつくな」


「いいの。久しぶりだもん」


車に乗ってる間も、愛人にギュッと抱きついたまま。


苦笑しながらも、愛人は抱きつくのを許してくれた。


「マー君、大好き」


「俺も」


そう言って愛人は、私の髪にキスを落とした。