秘密な花嫁~旦那様は同い年~

「亜季ちゃん・・・」


天使になった亜季ちゃんは、すごく幸せそうだった。


なんだか鼻の奥がツーンとなって、泣きそうになる。


「ねえ、マー君。これでよかったんだよね」


亜季ちゃんは、天使になって幸せになったんだよね?


病気で苦しい思いもしなくていい、辛い治療もしなくていい。


愛人との約束は守れなかったけど、これでよかったんだよね?


つないでいた手に、ギュッと力を込める。


「マー君?」


そのとき、ほんの少しだけ、握ってる手の中で愛人の指が動いた気がした。


「マー君、起きるの?」


私の声に反応したのかは分からないけど、愛人の瞼がピクっと揺れる。


「起きて、マー君。ずっとずっと、マー君が起きるの待ってたんだから」


握っていた愛人の手を、自分の頬に当てる。


「私はここにいるよ、マー君」