「愛人、美結さんが来てくれたわよ」


おば様の視線を追うように私も動かす。


「マー君・・・」


そこには、会いたかった会いたかった愛人の姿。


酸素マスクにいろんな医療器具をつけられた愛人が、ベットに横たわっていた。


「マー君!」


持ってた荷物が手から滑り落ちた。


でもそんなこと気にしてられない。


「マー君、私来たよ」


急いで愛人に近づき、そっと手を握った。


「ねえ、来たんだよ私」


愛人のぬくもりは伝わってくるのに、全く反応がない。


「マー君、起きて」


いつの間にか、ポタポタと私の涙が、愛人の腕を濡らしていた。


「マー君・・・」