秘密な花嫁~旦那様は同い年~

「うん」


ゆっくりと起き上がる。


「パパ、ママ」


「ん?」


二人が、私を見つめる。


「私、アメリカに行きたい。マー君のところに行かないと」


「美結」


パパとママは顔を見合わせて、戸惑ったような心配そうな顔を見せた。


「お願い行かせて!私が行かないと・・・」


このままここにいても、何も変わらない。


愛人に会わなきゃ、会いに行かなきゃ。


「美結の気持ちは分かるけど、愛人君はいつ目が覚めるか分からないんだぞ」


パパが真剣な目をして、私を見る。


「分かってる。ずっととは言わない。愛人の目が覚めなくても、大学の入学式までには戻ってくるから」


「美結・・・」