電話をテーブルの上に置いたところで、食事が運ばれてきた。


今日のお昼ご飯は、オムライスにミネストローネ。


「いただきます」


ポカポカのオムライスにミネストローネ。


不安と緊張でガチガチだった心と身体を、ゆっくりと解きほぐしていく。


「ねえ、ママ」


「ん?」


食事を終えた私とママは、リビングのソファーに座ってテレビの音になんとなく耳を傾けながら、ゆっくりとした時間を過ごしていた。


テレビに出てるデジタルの数字は、午後2時を示してる。


愛人の手術が始まってから6時間。


「なんかね、ママって不思議」


「えっ?」


どの辺が~?って言って、ママはクスッて笑った。


「ママといるとね、すごーく落ち着く。なんでだろうね?」


「だってママ、美結のこと大好きだもん」