「おいで、美結。一緒に寝ようか」


「うん」


ママの胸に抱きつく。


「辛かったね、美結」


ママが私の頭をゆっくりとなでてくれる。


「ママ・・・」


止まらなくなる涙。


いつまでも泣いてる私を、ママはギュッと抱きしめ続けてくれた。


出会った期間は短かったかもしれないけど、亜季ちゃんと過ごした日々は、私にとって大切な時間だった。


まるで花が咲いたようにパッと明るく笑う亜季ちゃんが大好きだった。


大好きだったよ、亜季ちゃん。


うんん、今も大好きだよ。


亜季ちゃんって女の子がいたこと、ずっとずっと忘れないからね。


小さな命は、今はどこで何をしてるんだろう?


それから数時間後、まだ私が亜季ちゃんの死の悲しみにいる中、愛人の手術が始まった。