それからすぐだった。


亜季ちゃんが天国に旅立ったのは。


真夜中に鳴った、私のケータイ。


涙で濡れた亜季ちゃんのお母さんに、亜季が今天国に旅立ったと告げられた。


「亜季ちゃん」


呼びかけても返ってくることのない返事。


眠ってるみたいだった。


「亜季ちゃん。お姉ちゃん、亜季ちゃんに会えて幸せだったよ。苦しかったよね?でももう、大丈夫だよ。またいつか、お姉ちゃんと会おうね」


お葬式のとき、最後にそう声をかけた。


返事なんかないはずなのにね、最後に握った亜季ちゃんの手から、私もまたお姉ちゃんに会いたいって声が聞こえたんだ。


「ママ・・・」


お葬式が終わった夜、なんだか眠れなくてパパとママの寝室を訪ねた。


パパはまだ、帰ってきてないみたい。


「眠れないの?美結」


「うん」