秘密な花嫁~旦那様は同い年~

「亜季ちゃん、今日はね三匹の子ブタ」


「子ブタ?」


「うん。読むね」


亜季ちゃんの話しを聞いた次の日からも、私は病院に行くのをやめなかった。


だって、約束したから。


最期まで、亜季ちゃんの傍にいるって。


「明日も来てね、お姉ちゃん」


「うん」


帰り際になると、亜季ちゃんは明日も来てと、弱々しい声で私にお願いしてくる。


そんな亜季ちゃんの頭をなでて、私は病室を出る。


まだ私は、人とお別れするってことを体験したことがない。


話しを聞いただけでこんなに胸が苦しくなるんだから、亜季ちゃんがいなくなったとき、一体私はどうなってしまうんだろう?


もし亜季ちゃんの置かれてる状況が、愛人にも当てはまったら?


そう考えただけで、ゾッとする。


だから、私は祈るんだ。