秘密な花嫁~旦那様は同い年~

ぐっと涙をこらえて、笑顔を作る。


『美結』


「ほんとに、大丈夫だから」


愛人が何か言いたそうなのを、急いで遮った。


「ねえ、マー君」


『ん?』


「手術、大丈夫だよね?」


この話は終わりっとでも言うように、私は話しの内容を変えた。


『ああ。専門の医者がしてくれるし』


「そっか。祈ってるからね。手術成功するの」


『ああ』


それからは、もうすぐ高校の卒業式だとか、お互いの様子を話し合った。


『美結』


「ん?」


『手術終わって目が覚めたらさ・・・』