「うん、平気だよ」


平気。


これが、私の望んだ道だから。


車に揺られて30分。


相手の家に着いた。


とても立派な家だった。


外国のお屋敷のような家。


「ずいぶん大きな家」


ママが目を見開いた。


「なにを今さら。うちだって同じようなもんだろ?」


「そうだけど・・・」


「美結、行きたくないなら車にいなさい」


パパにそう言われた。


「うんん。大丈夫」


パパとママは、私にこの選択をさせてしまったことをとても後悔している。