「美結と同じ理由。青空を見るのは、今生きてる世界だけでいい」


「うん」


息が出来ないくらい強く、愛人に抱きしめられる。


「一緒だよ、マー君」


「うん」


ずっとずっと、一緒に生きていく。


これから先、何が待っていようとも。


「もう、眠れるか?」


「ん・・・」


いつの間にか襲ってきた眠気に、自然と瞼が落ちてくる。


「おやすみ、美結」


「おやすみ」


生きることを望む愛人に、これからは幸せしか訪れないようにと。


朝起きたら、最初に愛人の笑顔が見れますようにと。


いっぱいいっぱい祈って、私は眠りの世界に落ちていった。