「まだ、話してなくて・・・」


ものすごく言いにくそうに私にそう告げたおば様。


「私から話す?」


「いいえ。これは私の口から言うわ」


「うん。きっとみんな来てくれるよ」


「そうね」


その後、おば様と当日の確認をした。


愛人が食べられる料理を考えたり、病室の飾り付けを考えたり。


「楽しみだね、おば様」


「そうね。でも、喜んでくれるかしら?今さら遅いって言われたら・・・」


おば様の表情が曇る。


「そんなことないよ。大事なのは、気持ちだから。おめでとうっていう、気持ちだよ?」


「そうよね」


愛人に喜んでもらえる日にしたい。


きっと愛人にとっても、愛人の家族にとっても、すごく大切な日になるから。