秘密な花嫁~旦那様は同い年~

「甘くておいしい」


オレンジの甘みが口中に広がって、思わず笑みがこぼれる。


「ママも食べちゃお」


そう言ってママも、オレンジを口にする。


「おいし~」


二人でもう一切れずつ口に入れると、キッチンのドアが開く音がした。


「つまみ食いばかりしてると、お菓子作りに使うのなくなるぞ」


「パパ!」


「龍矢」


仕事から帰って来たパパが、スーツのネクタイを緩めながら私たちに近づいてくる。


「パパ、早かったね。遅くなるって言ってたのに」


「思ったより早く終わったからな」


ポンポンと私の頭をなでると、その手とは逆の方でママを自分の元に引き寄せるパパ。


「ただいま、美和」


「おかえり」