「こんにちは」


「いらっしゃい、美結さん」


福田家のリビングを覗くと、おば様が笑顔で迎えてくれた。


日曜日、愛人の病院に行ったあと福田家を訪れた。


今日は、おば様のお誘い。


「大学合格おめでとう」


おば様の隣に座ると、私の目の前に綺麗にラッピングされた細長い箱が差し出された。


つい最近、大学の合否が分かった。


結果は合格。


パパやママに頑張ったねって言われて、涙が出るほど嬉しかった。


その日はいつもよりちょっと豪華なご飯をみんなで食べて、合格祝いをしてもらった。


「貰ってくれるかしら?」


「いいんですか?」


「ええ」


微笑みながらうなずくおば様を見て、そのプレゼントを受け取る。