秘密な花嫁~旦那様は同い年~

「じゃあ、私書いてもいい?」


今度は小さく、首を縦に振る。


小筆で書く愛人の字は難しかったけど、心を込めて出来るだけ丁寧な字で書く。


「ねえ、マー君」


「ん?」


「私は好きだよ。マー君の名前」


愛人は少し微笑むと、黙って私の頭をポンポンとなでた。


それから手をつないで、作品が飾ってある展示場を見て回った。


日曜日ということもあってか、会場には多くの人がいる。


「美結のは、どこにあるの?」


「分かんない。でも同じ教室に通ってる人のがさっきあったから、この辺にあるはずだよ」


人の作品を見るって、すごく刺激的なこと。


自分には出来ない書き方をしている人もいて、すごく勉強になる。


「あっ、これ」


自分の書いた作品を見つけ、思わず上から下までジーッと眺めてしまう。