秘密な花嫁~旦那様は同い年~

「マー君とデートしてたの。でも人混みに入ったらギュって握ってた手が離れちゃってね、追いかけたのマー君のこと。でも追いつけなくて、見つけられなくて、道路の隅に一人でうずくまってた」


「うん」


「でもね、マー君ちゃんと私のこと見つけてくれた。ギュッて、ちゃんと手握ってくれたの」


「美結が眠ってるとき、手を抜こうとしたんだ。でもやめた。つないでたかったから」


夢だけど、夢じゃなかった。


夢と現実がリンクして、きっと二人とも最後は幸せな気分で目が覚めたんだ。


「もう独りにならなくていいからね。ずっと私が傍にいるから」


「ああ」


またこうして、二人の心はつながることが出来た。


もう、離れたくない。


離したくない。


ずっとずっと、一緒に居たい。


「一緒がいいね、マー君」


「そうだな」


一人より、二人がいい。