秘密な花嫁~旦那様は同い年~

肩を揺らしていつまでも泣く私の頭を、愛人は優しくなでてくれる。


「泣き虫」


「マー君がいけないんだよ」


「ん。ごめん」


身体を離して、頬に流れる涙をそっと拭いてくれた。


「勝手に突き放してごめん」


「うん」


ベットの端に座らされる。


「会わなくてごめん」


「うん」


愛人の温かい手が、私の頬を包む。


「ごめん、美結」


愛人の口からは、ごめんがいっぱい出てくる。


「ごめんはもういいよ。マー君」


愛人の手に、そっと自分の手を重ねた。